ガード加工 | 着物を守る

着物のガード加工とは？

ガード加工とは、主に撥水加工・撥油加工による防水・防汚を目的とした加工です。最近では多くの悉皆屋さんや着物クリーニング店、呉服店などがおススメしている加工になるので、耳にする事も多いと思います。

しかし、「通気性が悪くなってしまう」「風合いを損ねてしまう」という声もしばしば聞かれ、二の足を踏まれる方も多くいらっしゃるというのも伺いますので、簡単ではありますがご説明をさせていただきます。

着物のガード加工の特徴

① ガード加工の撥水性について

当社のガード加工をはじめめ多くのガード加工は、水などをこぼすと水が水滴となりコロコロと転がっていくようになります。しかし、蒸気になっている水分については生地に浸透してしまいますので、蒸気として発汗される汗は生地に浸透してしまいます。

② ガード加工の通気性について

撥水性の所でも少し触れましたが蒸気は通すようになっています。要するにガード加工をする事で、生地が目詰まりをするわけではないので、しっかりと通気性は確保されていると思います。

③ ガード加工によって風合いは損なわれません

ガード加工は主に「フッ素系」と「石油系」の二種類があると言われており、石油系はフッ素系に比べ費用が安い分（だいたい2,000円ぐらい）、生地が固くなってしまったという話を伺う事もありますので、風合いが損なわれた印象になっているのは、石油系のガード加工の場合だと思います。弊社のガード加工は「フッ素系」の加工になりますので、風合いを損ねる心配はないかと思います。

④ ガード加工の撥油加工や防汚効果もあります

油性の汚れ（ファンデーションや口紅などの化粧品による汚れ）等は、生地の上に乗るイメージになりますので、汚れが付いた場合でも取れやすくなっていますので、その後のしみ抜きの費用がお安く済む場合があります。

⑤ ガード加工の防カビ効果もあります

当社が提供するガード加工にはカビ菌を寄せ付けない「防カビ」作用もありますが、これは各社に違いがありますので、他店でのガード加工をご検討中の場合は、ガード加工を行う際にお尋ねになると良いと思います。

よくあるご質問｜着物のガード加工編

Q：ガード加工で防げないものはありますか？汚れが付いた場合はどうしたら良いですか？
A：熱湯や、ワインなどの着色性や浸透性が高い物は防げない場合がありますので注意が必要です。万が一汚れが付いた場合は、濡れたタオルなどは絶対に使用せずに、ティッシュやコットンなどの吸収率が高いものを添えて水分を吸い込ませるようにして下さい。この時、無理に擦ったり叩いたりすると生地を劣化させたり、生地の中にしみこませてしまう事がありますので、注意が必要です。また、それ以上の処置が必要な場合は、専門店にご相談されるのが良いと思います。

Q：ガード加工はどれくらい持続しますか？
A：当社が提供するガード加工の目安としては、３回～４回の丸洗いまでは効果が９５％以上持続しますが、それ以上になってしまいますと効果が落ちてしまいますので、再加工をおススメしております。

Q：ガード加工をすると染め替えが出来ないと聞いたのですが
A：当社が提供するガード加工は、通気性も担保されていますのでガード加工を外さずとも染め替えをする事ができます。

Q：ガード加工は仕立て上がった着物でもできますか？
A：仕立て上がった着物でも、解かずにそのままの状態でガード加工をする事ができますが、シミや汗なども合わせて閉じ込めてしまう可能性がありますので、ガード加工の前にはしっかりとした処置をする事が必要です。また、その場合には見えない汚れがないかをチェックできるお店で行う事をおススメします。

着物のガード加工の価格表

仕立て前（反物・仮絵羽）ガード加工

お仕立て上がり　ガード加工