【ママ振袖】お母さんの振袖を着る時にチェックすべきポイント
成人式にママの振袖(お母さんの振袖)を着たいと思ったら、まずは振袖の所在を確認して、状態をチェックしましょう。長年タンスにしまったままになっている振袖は様々な所が劣化している可能性がありますので、このチェックは重要です。しかし多くの方が、自分で着物を畳めないし、どこをチェックしたら良いのか分からないと思います。そこで今回は、自分で振袖をチェックする時のポイントを解説をしていきたいと思います。
たとう紙の状態から確認しましょう
振袖をいれてある「たとう紙」ですが、和紙で出来ているものやコピー用紙のようなものなど様々です。
和紙で出来ているものですと、湿気を吸収し放出してくれる役目を果たしているので、ある程度の場合は大丈夫かと思いますが、茶色の斑点が見える場合はカビている可能性がありますので、そのたとう紙は使わないようにしましょう。
コピー用紙のようなもので出来ている場合は、湿気をあまり吸ってくれないので着物に湿気がこもってしまっている可能性があります。その場合は紙には異常がなくキレイなままですが、保管状態としてはあまり好ましくないです。
振袖が汚れていないかをチェックしましょう
タンスから出したばかりの振袖を羽織る前に、まずは汚れの状態をチェックしていきましょう。
これは全体的に見ていく必要がありますが、ポイントとしては衿⇒胸元⇒帯の下に来る部分⇒上前(柄が一番多く出ている部分)⇒裾⇒袖の順番で見ていくと良いかと思います。
汚れを見つける時は、色が変わっている所を見ていくと良いと思います。変色している部分は茶色(黄色)か白か黒になって出てきますので、生地や柄の色を見ながら色の変化が無いかを見ていくと見つけやすいと思います。
続いて裏地の状態を確認していきます。裏地は、基本的には白色を用いる事が多いですが、古い振袖の場合は全体的に茶色く黄ばんでいる場合もありますが、着れない訳ではないのでご安心ください。
襦袢や帯が汚れていないかをチェックしましょう
襦袢の状態を確認する場合も、着物と同じような手順で(衿⇒胸元⇒帯の下に来る部分⇒上前(柄が一番多く出ている部分)⇒裾⇒袖の順番)確認していけば汚れを見つける事ができます。この時に、衿がついているのかどうかも見ておくと良いと思います。
また帯については織の中に汚れが入ってしまっていると見えにくくなっている場合がありますので、表・裏も合わせてみていきましょう。
そして最後に、カビ臭く無いかをかいでみて下さい。カビ臭がする場合は、表面は問題なく見えても、中の芯がダメになっている場合がありますので注意が必要です。
この手順で振袖の状態をチェックしておくことで、手入れの相談に行った時にもスムーズにお話をする事ができます。また、きつい汚れがあったとしても大抵の場合は何らかの処置ができますので、諦めずに相談をして頂くのが良いと思います。
羽織ってみてサイズを計ってみよう
汚れの状態が確認できたら、次に振袖を羽織ってみてサイズが大丈夫なのかを確認していきます。まずは裄(腕の長さ)です。裄(腕の長さ)をチェックする時は、羽織った振袖を着物を着るように合わせてみて、腕を斜め45度にした状態で手のぐりぐりの部分ぐらいまで生地がきているかがチェックポイントです。
続いて丈(身長に合うか)です。振袖を着せる時にはおはしょりを作って着せますので、着丈よりもだいたい30cmぐらい長いと良いと思います。こちらについては、先程と同じように前で合わせた時に裾を30cm程度引きずる状態であればOKです。
裄も着丈も、どちら共に言える事ですが、短かったり長かったりしてもあきらめないでください。仕立て方や着せ方である程度は着ていただけるようになると思いますので、まずはご相談頂ければと思います。
振袖・襦袢・帯の畳み方について
振袖の畳み方は以下の動画をご参照下さい
無料相談も承っています
汚れやサイズは、この手順で自分でもチェックをする事ができます。ご自身で行う自信がない場合は、チェックしてみて問題があった場合は、その旨をお伝え頂ければプロの目でチェックだけでもさせて頂きますのでご相談頂ければと思います。
また、取り出そうとした時に生地同士が貼り付いて取れない場合は、箔同士がくっついている可能性がありますので、無理にはがさずにそのままにしてご相談頂くのが良いかと思います。振袖のチェック自分で出来るのか不安もあると思いますが、まずは振袖がどこにあるのかを確認して、たとう紙から出してみる所から始めていただく事が大事です。その気持ちを持って頂けたら、振袖がどんな状態であっても出来る限り手を尽くしますので、その想いと共にご相談頂くのが良いと思います。