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着心地が何だか悪い気がする・・・。「着物に袋が入ってしまった」というご相談

着物をあまりお召にならない方からすると、着物に袋?何のこと?と思われるかもしれませんが、意外と新規でご依頼をいただく方から多い相談事の一つです。

袋が入るとは、「表生地の長さと裏地の長さにズレが生じて、片方が長くなってしまっている状態」の事を言います。

ある程度であれば、着物を着る時にたくし上げる形で対応できるのですが、着物を着るのに慣れていない、着付初心者の方などは、この処理がどうも上手くいかず何だか着物がモタモタした感じになったり、着物の前(前身ごろ)の部分がボコボコしたような感じになってしまい、着姿が上手くいかないという具合になります。

今回ご依頼いただいたケースは、お召しの着物の表地が縮み、裏地が垂れ下がったような感じになってしまいどうにも具合が悪いというものでした。お召のように特有のシボ(ぼこぼこした)がある場合、縮んでしまい上の写真のようなケースになる事もよくあります。

また、表地が縮んだ場合に起こるのが「裾の擦り切れ」です。少し下がったまま着続けると裏地(八掛)が裂けていきほつれたようになってきます。
このような場合は、天地替えと言って裏地をひっくり返したり裏地そのものを新調して新しく縫い直すなどして対応していきます。

着物は直線裁ちで見た目以上にシンプルな作りになっているので、様々な方法で補修を繰り返してき続ける事ができますので、具合が悪いなと思うときにはプロに相談されるのが良いかと思います。

ちなみに、こちらのお客様は単衣に向くような生地でしたので裏地を取り外し単衣にさせて頂くように致しました。

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