着物を着る為に必要なものの選び方とチェックポイント
普段着物を着る方達が多いわけではない昨今、着物を着るのに必要なものにどんなものがあるのか?という点から分からないと思います。また、着物を着る為の備品以外にも色々と事前にチェックしておいた方が良い項目をまとめてみました。
▶着物を着る前に必要なものをチェックしてみよう
まずはコーディネートの基本になるもの4点
着物・袋帯・帯締め・帯揚げの4点です。
購入・レンタルの場合は最初に決めるものだと思うので忘れないと思いますがタンスの中の着物を活用される場合は、以前どのようなコーディネートで着ていたのか?も含めてチェックしておいた方がよいポイントです。帯締め・帯揚げを変えるだけでも、全然イメージが変わってきますので自分の好みにあっているかも合わせてチェックしましょう。また、TPOに合わせてこの着物が合うのかどうかについては、分からない場合もあると思いますので、その際は着付をして頂く方やお店へお問い合わせ頂くのが良いとの思います。
コーディネートを充実させるアイテム3点
長襦袢(半襦袢)
普段洋服を着ている方からすると肌着のような扱いを受けてしまう襦袢。実は洋服で言う所のブラウス(シャツ)に相当するものなのです。なので、次でご紹介するような刺繍衿等をつけてお洒落度をアップさせる重要なポイントとして見ていく必要があります。また、あんまり気にされていないポイントとしては振袖を着ると袖から襦袢の中の生地がチラッと覗きます。そこに何色をもってくるのか?どんな柄をもってくるのか?というのでお洒落度はぐんとあがりますので、是非楽しんで選んでください。
刺繍衿
これは、好みによって使用しない方もいらっしゃいますが、衿元のお洒落として用いられるのが刺繍衿と重ね衿です。最近では両方使う方もいらっしゃいますが、以前はどちらか片方が主流でした。真っ白な衿ではなく花柄や吉祥文様をあしらった刺繍衿は、引き継がれた着物が少しだけ小さい(手の長さが少しだけ短い)場合に重宝する一品です。刺繍衿をする事で少し衿を見せるように着せると少しの差(3㎝ぐらい)であれば、仕立て替えをしなくても十分着られるようになります。
重ね衿
重ね衿は同系色のもの(ベージュの着物に淡いオレンジ)やアクセントになるような色(ベージュの着物に淡いブルー)等を入れる事で衿元がぐっと締まった感じになるのでお洒落のポイントとしては見逃せないものの一つだと思います。
足先と持ち物のポイント3点
足袋
足袋は真っ白なものが基本です。ちなみに正座をする人用には足の甲に綿が入っているものや足がむくみやすい方には素材が伸び縮みしやすいもの等もありますので、そういう点もご相談されると良いかと思います。
草履
基本的には前が2枚・後が3枚になっているものが礼装用として一般的ですが身長などに合わせて高さを選んで履く方もいらっしゃいます。おしゃれは足もとからという言葉があるように着物に合わせた花緒は意外と目立ちますので気を付けて選んでください。また、着物と共に草履も活用される方に多くあるのが草履のヒビ割れです。履いている途中でボロボロと崩れる可能性があるので、そのような状態のものは避けるようにした方が無難です。
バッグ
草履とセットで売っているものもあれば、個別で売っているものもあります。大人な雰囲気も重要ではありますが、どれくらいのものが入るかという所はしっかりとチェックする必要があります。例えば財布が長財布だった場合、それがすんなり入るのか?携帯やハンカチ・化粧ポーチまで入れようとすると全部入るのか?等も考えて選ばられてると良いと思います。
忘れてはいけない着付に必要な小物たち
和装用肌着
こちらは、上下に分かれているタイプ(肌着と腰巻)とワンセットになった着物スリップタイプのものがあります。肌に直接触れる所なので、素材には気を付けて選ばれると良いと思います。静電気が起きやすいポリエステル地の場合、足にまとわりついて歩きにくい場合もあるので、購入の際には相談されると良いと思います。
着付に必要な紐類
コーリンベルト・伊達締め2本・腰紐4本が基本だと思いますが、着付をされる方によって本数の指定は様々です。こちらについては着付をして頂く方と相談した上で選ばれるのが良いと思います。また、コーリンベルトの角が当たって痛い場合や腰紐がほどけやすいものもあります。こうならない為には、仮着や写真撮影の際に痛い所があればちゃんとお伝えするようにして下さい!これをしないと、一日本当にきつい思いをしなければならなくなってしまいます。
その他の和装小物
前板(帯板)・帯枕・衿芯・タオル4~5枚。
こちらについても着付をして頂く方に確認をして頂いた方が良いと思いますが、着物を綺麗に着る為には必要なアイテムになります。ママの振袖を活用される場合は、劣化によって割れたりする事もあるので注意をしましょう。
帯結びの仕方によって必要になるもの
三重紐・後板・飾り紐などが挙げられますが、こちらについてはどんな風な帯結びをお願いしたいかを事前に打ち合わせた際に着付をされる方から必要なものの準備を依頼されたりご用意頂いたりすると思うのでご相談してみて下さい。
ショールやコートについて
ショール
お母さんが成人式を迎えられた当時は必須アイテムと言われていたフワフワのショール。
こちらはママになって使うと非常に野暮ったいので使われない方が多いですが肌寒い時などには大判のマフラーを代用して羽織られる方もいらっしゃいます。入学式や卒業式、卒園式の後の予定なども考え、外に出ている時間が長そうであれば着用された方が良い場合もあります。
コート
コートというと一般的には雨の日を連想されると思いますが、雨だけではなく排気ガスや車の汚れ・電車のシートの汚れが付かないように会場まで着ていかれる方もいらっしゃいます。こちらはショールの着用が減っている中で行くと、逆に需要が増えたものの一つだと思います。ちなみに、雨の日専用のコートは通気性が悪く蒸れやすいので、コートを着用される場合は薄手の防水があるコートを選ばれると良いと思います。
いかがでしたでしょうか?
こんなに準備するものがあるの???と驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんが逆にいうと、それだけお洒落のポイントがあるという風にも言えます。また、時代に合わせたコーディネートもそうですが、一日来ていても疲れないようにという点もポイントに入れながらご相談されると良いと思います。