【七五三】お母さんの着物選びと準備のポイント
七五三が近づいてくるとお子様の事もさることながらご自身の衣装もどうしようかと悩まれる方も多いと思います。また年齢と共に、結婚前に購入していた洋服だと少し心許ない感じもあり、最近では入学式や卒園式などの事も考えて、タンスの中に眠っている着物を活用してみようかな・・・という方からのお問い合わせが増えてきております。今回は、七五三向けの着物の活用と準備のポイントを書いていきたいと思います。
タンスの中に眠る着物の活用をされる方が増えている理由
結婚・出産を経て気になるのが体型や肌のトーン等の悩み・・・。そんな悩みを解消するために「ナチュラルに、シンプルに」というようなテーマで白地のゆったりとした洋服を選ばれる方が増えていると言われておりますが、きちっとした印象を求められる正装のシーンでは、ゆったりしたシルエットでナチュラルな印象になるものを探すのが難しいようです。また、昔のものを着ようとすると今の印象を崩してしまいそうで何だか選び辛く、新しい洋服を買おうとするとスーツにするのか?それに合うバッグは?靴は?などと考えていると意外と出費がかさみそうになり、中々決められないという方が増えているようです。そんな時に、お子様用の着物を探しつつ、ご自身も着物という選択肢を考え始める方が多い様です。
七五三だけではなく、入学式や卒園式にも合う着物を選ぶポイントとは?
タンスの中の着物を活用しようとする場合、色々なシーンで着られるというのも一つのポイントだと思います。今回のような七五三の場合、控えめに色無地や無地感覚の着物を選ばれる方もいらっしゃいますが、入学式や卒園式となると少し寂しい気もしますので、汎用性を考えると、訪問着や附下も選択肢に入れられると良いと思います。この際に、年相応にしっかりと綺麗に見せるポイントとしては、あくまでも子供が主役という事で少し控えめな色や柄のもの、無地の部分が多いものを選ばれると入学式や卒園式にも良いかと思いますのでそういう観点でタンスの中の着物を整理されると良いと思います。
今後も着たくなる着物選びのポイントは「色」選び。
コーディネートをする上で肝心なのが色選びです。色選びについては肩にかけてみるのが一番だと思います。着物の色というものは、幾重にも染め重ねられたものだと、偏には何色と言い難い物が沢山あります。そんな中で、私はグレーが似合わない、黒が似合わないという風な先入観をもってしまうと、本当に大切にしたい最高の一枚には出会えないものです。印象も大切にしつつ、肩にかけてみる事でその着物が持つ本来の輝きとご自身との相性が見えてくるものですので、着物を引き継がれる場合にも様々な着物を肩にかけてみて確認されるのが良いと思います。また好きな色が無かった場合には「色掛け」という着物特有の色を変える方法を使って着物の色自体を自分好みに変える事もできます。これから着ていく着物としての1枚を選ぶという事なので、だた引き継ぐよりも費用は掛かってしまいますが、ご自身の好きな着物にアレンジするというのも一つの選択肢だと思います。
タンスの中の1枚を見つけたらお手入れをされた方が良いです!
しまい込んだままの着物は、多くの場合ホコリ臭い「匂い」や汗などが酸化してしまった「シミ」や「カビ」が付着しています。これをそのまま着てしまうと、ものによってはご自身の体に悪影響を及ぼしてしまう可能性がありますので、まずはお手入れをされるのが良いと思います。また、シミの範囲が大きかったり、裏地がまだらに変色していたり、着物の生地がくっついていたりすると、もう着られない・・・とあきらめてしまう方もいらっしゃると伺いますが、大抵の汚れやシミ等は落としたり、補正すれば着られる状態になりますので、早めに着物クリーニングの専門店にお尋ね頂くのが良いと思います。
着物の色と帯選びについて
礼装用の帯と一言で言っても、袋帯にも礼装に適したものもあればお洒落に適したものもあります。また、七五三や入学式や卒園式の場合、長時間の着用になる為、袋帯ではなく名古屋帯を選ばれる方もいらっしゃいますので、そういう点も考慮するとコーディネートの幅は色々と広がってくると思います。以下にコーディネートの写真を載せておりますので参考にしながら選んで頂ければと思います。
自分ではわからない!という方はご相談下さい!
自分でも見ても分からない!という場合はいっそのこと、お手入れをお願いする着物の専門家にお尋ねになるのも良いかと思います。弊社の場合もそういうご相談は良く承ります。例えば、選んだ着物は七五三に着ていっても大丈夫なものなのか?というご相談から、着物自体が選べないからという事でLINEやメールでたくさんの写真をお送り頂く方や実際に着物をお持ちになる方もいらっしゃいます。このように、着物を着よう!と思ってもやはり初めて自分で選んで着物を着るという事には不安がつきものだと思いますので、そういうご相談の場合は気軽にお声がけ頂ければと思います。