部分洗い | 着物のクリーニング
着物の部分洗い(衿袖口ふき・生洗い)クリーニングとは?
衿や袖口につくファンデーションや皮脂、裾廻りにつく地面からの汚れなどを落とすクリーニングです。こちらのお手入れは、丸洗いの時に行う下洗いと同様のお手入れとなっており、着ているとどうしても汚れてしまう衿や袖口、裾を中心に汚れに適した専用の溶剤と水などを使いながら部分的に処置していくものです。
また、お店によっては衿袖口ふきや生洗いとも呼ばれており、丸洗いで行う全体的なドライクリーニングまでは行わなくて良いけど、少し衿元や袖口などが気になる時に部分的に行っている処置です。クリーニングの費用を抑えたい時などには、丸洗いではなく部分洗いのみを希望される方もいらっしゃいます。
こんな時に「部分洗い」がオススメ
・着用時間も短く全体的な汚れが気にならない場合
・クリーニングの費用を抑えたい場合
・衿・袖口の汚れだけが気になる場合
着用頻度が高い着物などで、長期間の保管をしないものなどは季節の変わり目に部分洗いのみをご希望の方もいらっしゃいます。
よくあるご質問|着物の部分洗い編
Q:部分洗いと丸洗いどちらをした方が良いかわからないのですが
A:長期保管をされる場合などは、丸洗いの方が良いかと思いますが、着物の状態によって部分洗いのみをおススメする場合もあります。一度着物を見せて頂いた上で判断させて頂ければと思います。
Q:部分洗いで汗は落とせますか?
A:部分洗いでは汗を落とす事ができません。汗をかいている場合は汗抜きとの併用をおすすめしています。
Q:部分あらいでしみ抜きをして頂けますか?
A:部分あらいは主に衿・袖口・裾を中心に行う処置となりますので、きついシミ等は別途しみ抜きの併用をおススメしています。
Q:着用時間も短く、衿元しか汚れていないようなのですが丸洗いは必要ですか?
A:塵やホコリなどは知らないうちについてしまうものでもありますので、長期間保管される予定の場合は丸洗いをお勧めいたしますが、事前の点検の状態によっては衿元等部分的な処置(4,000円程度)で済む場合もありますので、点検時にお尋ね頂ければと思います。
※その他のご質問に対してもお答えしておりますのでお気軽にお問合せ下さい
【関連記事】
・着物のクリーニングをする会社の選び方
・着物のクリーニングの最適な頻度と考え方について
・着物のしみ抜き シミが付いた場合はどうしたら良いの?
着物の部分洗いクリーニングの工程
事前点検にて部分洗いの処置が適当だと判断された場合に以下のような工程で作業を進めさせて頂きます。
① 下洗い(手作業による洗浄)
お客様のご承認を頂いた後に、事前点検時に見つかったシミや汚れ、汚れの付きやすい衿元や袖口、裾等を生地に適した刷毛や専用の溶剤を用いて汚れ落としを行っていきます。
また、表面的に汚れが見えている所だけでなく、汗をかきやすいポイント等も水と専用の溶剤を使って簡単に処置はさせて頂きますが、汗が広範囲に至っている場合やシミがきつい場合は、下洗い作業だけでは取る事ができないので、汚れの質に合わせて別途しみ抜きや汗抜きの作業を行ないます。
② 日陰で自然乾燥
下洗い・ドライマシーンでの洗浄後、着物の汚れが取れているかをチェックした上で、乾燥室にて、直射日光を避け自然乾燥していきます。また、この際に適度に風を当てる事でクリーニング特有の匂い等も除去するようにしております。
③ プレス仕上げ
絹の繊維は、水分や熱によって縮む可能性がございますので、直接アイロンをあてることはせず、蒸気の吹きかけと吸引を同時に行いながら次回お召し頂いた際に気持ちよくお召し頂けるよう随所を確認しながら手仕上げで作業を行っていきます。
また、洗い上がりには新しいたとう紙に交換しますので、その後の保管時の吸湿性も保持することが出来ます。
④ 梱包・ご納品
移動中の水気を避ける為にたとう紙をビニールの袋でくるみ、移動中に着物がズレてシワにならないようにボールで挟み動かないように固定して梱包致します。
また、今回行った処置ないようについては、着物カルテ(処置内容などを記したメモ)を同封致しますので次回のお手入れまで保管して頂ければと思います。
※訪問や店頭での受け渡す場合は新しいたとう紙に入れた状態でお返しいたします。
着物の部分洗いクリーニングの価格表
参考箇所 | 参考価格 |
衿・袖口・裾 | 4,000 |
上記は参考価格となりますのでお預かりしたお召し物を確認させて頂いた上で御見積をさせて頂きます。 |