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【お宮参り】お母さんのコーディネートはどんな柄を選ぶと良いか?

お子様の晴れの日でもあるお宮参り。着物で行こう!と思い立ったみたものの、どんな着物を選べばよいのかは迷う所だと思います。着物は色もさることながら、柄に想いを込めて作られているものです。今回はお宮参りに似合う柄をご紹介したいと思います。

着物の文様について

四季折々の草花や、吉祥文様と呼ばれる古くから伝わる文様など、着物には様々な文様があしらわれています。そんな文様の意味も分からず選んでよいものなのか?と思案される事もあるのではないでしょうか?着物が現代の着物のように礼装やおしゃれ着として認知されるようになったきっかけは描かれている「柄」に想いを込める所から来ているとも言われておりますので、その文様選びは実は重要なポイントの一つです。これからご紹介させて頂くもの以外でもお宮参りに似合うものも沢山ございますが、選ぶ上での一例としてご紹介させて頂きます。

宝尽くし

吉祥文様の代表格の一つとして、多くの着物や帯にあしらわれている文様です。簡単に言うと幸せになる為の道具をひとまとめにしたようなおめでたい文様という事なので、もちろん入学式や卒業式にも最適だと思います。

柄の説明

宝珠【ほうじゅ】:願い事が叶うように
隠れ蓑・隠れ笠【かくれみの・かくれがさ】:危険から身を隠せる(守れる)ように
打出の小槌【うちでのこづち】:多くの幸せが訪れるように
鍵【かぎ】:大切なものをしっかりと守れるように
金嚢【きんのう】:お金に困らぬように
宝巻・巻軸【ほうかん・まきじく】:多くの知恵を授かれるように
筒守【つつまもり】:多くの知恵をしっかりと留めて置けるように
分銅【ふんどう】:お金に困らぬように
丁子【ちょうじ】:魔除け、刀の錆止め、防虫剤、香として使われたもの

この他にもありますが、それらの中から組み合わせて使用し宝尽くしと呼ばれております。
お子様のお宮参り着でも同じですが、お子様が不自由なく過ごしてくれればという願いにも通じる柄だと思います。

七宝(しっぽう)

七宝の名前の由来は仏教の教典に出てくる七種の宝のことを意味し、金,銀,瑠璃(青い宝石),玻璃 (水晶) ,しゃこ貝 ,珊瑚,瑪瑙(めのう)であると言われています。円形が永遠に連鎖し繋がるこの柄には、人のご縁や繋がりは、七宝と同等の価値がある事を示していると言われており、円満、調和、ご縁(良縁)などの願いが込められた縁起の良い柄だと言われております。着物の地紋にも使われております。

松竹梅

お弁当の格付けをイメージされたり、正月などじゃないとダメじゃないかと思われたりする方もあるかと思いますが、松竹梅とは三つで一つの文様として取り扱われており、そもそも中国の歳寒三友(さいかんのさんゆう)と言われる宋時代の文人画の代表的な画題とされていたものですので、正月でなければならないという訳でもありません。

柄の意味

松(まつ)
厳しい冬の寒さに耐え四季を通じて緑を保つ事から「繁栄」やその佇まいから「威厳」等の意味が込められていると言われております。

竹(たけ)
竹のように節度を持ち人生を迷うことなく真っすぐに進むことができるようにという願いが込められた文様。「成長」や「発展」という意味もあると言われております。

梅(うめ)
寒さ(試練・困難)に耐えやがて美しく花開くようにという願いが込められた文様。「生願成就」等の意味があると言われております。

ちなみに、それぞれ個別の場合にも同様の意味があると言われておりますので参考にされると良いかと思います。

日本の国の花としても、春の代名詞としても思い描く「桜」の文様ですが、文様としての桜は春だけのものではございません。見分け方として良く言われるのが枝がついて描かれているのか、それとも花だけなのかという点だという風に言われており、枝や幹があるものは桜そのものとして四季をさし、花だけのものは文様として扱われていると言われております。ここでポイントになるのが桜の花びらが舞い散るものですが、桜吹雪を連想されることから枝が無くとも四季のものという風な解釈をされている事が多いようです。
また、国の花に指定をされている事から晴れの日にも良く似合う文様だと思います。また、意味合いとしては諸説ございますが、一気に咲く姿より「繁栄」や「豊かさ」の象徴とも言われたり、稲作の神が宿るという五穀豊穣の意味があるそうですので年中来て頂いて良いものとなっております。

楽器の文様

笛や鼓、琴など、和楽器も着物の文様として使われる代表的なものの一つだと思います。楽器の文様は、全てのものに通じる考え方として「美しく鳴る」という事が表現されていると言われており、転じて美しく成る、美しく成長するという意味合いが込められていると言われておりお宮参り着などの晴れ着によく描かれています。また、この事から生願成就という意味合いもありますので、お子様の願いが叶うようにという思いを表すのにはぴったりなものだと思います。

季節外れのようにも感じる波の文様ですが、こちらも様々な着物に描かれる文様の一つです。波は、何度も何度も岩を打ち、岩の形や地形さえも変えてしまうことから「強い意志」や「「不撓不屈の精神」を願う柄とされているそうです。この点から考えると、そのような想いを持って何事にも向き合ってほしいという親心という意味では良いと思われます。

また、波の形によっても様々ございますが中でも「青海波」と言われる柄が代表的で、無限に広がる穏やかな波に未来永劫と、平和な暮らしへの願いが込められていると言われております。


いかがでしたでしょうか?
着物はその紋様一つひとつに様々な意味が込められており、その意味あいを分かって着るのと、そうでないのでは気持ちも違うように思います。
もし、ご自身の着物でどれを着ようかと迷われている場合は、参考にして頂けると幸いです。

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