礼装の草履選びのコツ!痛くなりにくい草履の選び方
結婚式などに参列する場合に着物・帯と準備を進めていく中で忘れがちなのが「草履」です。
草履は一番見えにくいポイントなので、あまり意識をしないという方もいらっしゃると思いますが、おしゃれは足もとから・・・と言われるように意外と皆さんが注目しているポイントでもあり、せっかく素敵に着物を着ても足が痛いとどうしようもなくなってしまいますので非常に重要です。快適な一日を過ごす為に、今回は痛くなりにくい草履選びのポイントを解説していきたいと思います。
そもそも草履をはいて痛くなるポイントとはどこなのか?
草履を履いた時に痛くなりそうなイメージとしては普段あまり当たらない親指と人さし指の股の部分だと思います。ここがすれてしまったりすると痛いのではないかと想像される方は多いと思いますが、他にも何点かポイントがあります。
痛くなるポイント
・花緒(鼻緒)が当たる「指の股」の部分
・花緒(鼻緒)が締まりすぎてきつくなる「足の甲」
・台が固くて痛くなる「かかと」や「足の裏」
代表的なのは以上の3つだと思います。また、一番見落とされがちなのが最後に書いた足の裏の部分です。弊社へ駆け込みで買いに来られる方に多いケースはネット等で見るとデザインが似ていたりするのに値段が安かったからという事で購入された草履が痛くて履けないのでというケースです。
これは、デザインは同じなのですが選ばれている材質に差がありクッション性や締め付けが違いご本人に合わない場合に起こっている事象です。
痛くなりにくい花緒(鼻緒)はどんな花緒(鼻緒)?
指の股の部分や足の甲を締め付ける鼻緒に共通している点としては中に入っているワイヤーによるものが多いようです。鼻緒自体は柔らかな帯地をあしらったものを使用していても中に入っているのがワイヤーの場合、そこが当たって痛いという事になっているようです。
あとは、鼻緒が細いと足に食い込んでしまい足が痛くなるというケースです。このようにならない為にも比較的幅が広めの鼻緒を選ばれる方が良いと思います。また、台の重く鼻緒が緩い場合は足に負担がかかってしまい痛くなるというケースもあります。
花緒(鼻緒)がきつい場合(ゆるい場合)の対処法
以下のような方法でご自身でも出来ますが出来そうにない場合はプロにお願いしてみて下さい。
①締め付けが強い場合は、裏をひっくり返してみて下さい。
②鼻緒の先ツボの裏に小さな扉がある場合は鼻緒を緩める事が可能です。
③小さな窓はホッチキスの芯のようなもので止めてありますので曲がらないように引き抜いて下さい。
④小さい窓が開けられるようになりますので、結び付けられている鼻緒を解き
ご自身の良いサイズに結び直して下さい。この時に先ツボ(足の股にあたる部分)を覆っている布が被せてある範囲で調節して下さい。
⑤小さな窓を閉じて芯を差し込めば終わりです。
痛くなる台とはどんなもの?
痛くなる原因は主に二つです。台の固さと高低差です。台の固さが固すぎると歩いている時や、長時間立っていなければならない場合(お見送りやご挨拶の時など)にかかとの部分を中心に痛くなってしまいます。
また、足の前方と後方の高低差が大きい場合はヒールと一緒で足の裏やふくらはぎなどに負担がかかってしまい痛くなってしまいます。このようにならない為にも高低差が少なく、台自体にクッション性が高いものを選ばれるのが良いかと思います。クッション性については様々な素材があります。
昔からよく使われているコルクのような樹脂で出来たものや絹を重ねて入れてもの、最近では低反発のウレタンで出来たものもあり非常にクッション性が上がってきていると思います。ここはネット等で見ると一番分かり辛い部分だと思いますが、材質がコルクと書いてあってもスカスカなコルクだと劣化しやすい場合もありますし、低反発ウレタンと書いてあってもクッション性に問題があるものもありますので注意が必要です。
草履を選ぶポイントは?
礼装用の草履は高さが高い方が格が高いと言われております。例えば女性の第一礼装である黒留袖を着る場合は高さが4㎝~5㎝程度あるものを選ぶと良いと思います。後方の高さが4㎝~5㎝の場合、前方の高さが3㎝ぐらいのものを選ぶと良いと思います。礼装シーンで着る事が多い方は、このサイズを持っていると重宝すると思います。