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入学式・入園式コーディネート 安く!でも『素敵』にを叶える着物活用術

日々忙しい中で訪れる入園式や入学式・・・。嬉しい気持ちと共に出てくるのが「何を着ていこうか」という悩みだと思います。20代や30代の時に着ていたものを引っ張り出してみても、何だか今の自分には合わないような気がする・・・。今までのものを無理して着るのもまた一つの選択肢だとは思いましが、少し今までとは視点を変えて着こなしのポイントを変えてみると良いのではないでしょうか?

そんな時に視点を変える「着物」という選択肢を選んでみるのも良いと思います。

着物という選択肢って本当に良いの?

着物に付きまとうイメージ「高い」「大変」「着付けが出来ない」「わからない」。では、逆にこれを乗り越える事が出来たら?そう考えると着姿や自分の年齢を考えると最良の選択肢になるのではないでしょうか?

とあるアンケートでは、40代の女性の約80%以上が「機会があれば着てみたい」と答えているそうですので、他の人と違う事をすると浮くのではないかと思われがちですが、他の人とは違うかもしれませんが、それが良い印象として変化するという風に捉える事もできると思います。

着物に付きまとうイメージ「高い」を解消する為に

着物は高い。それは言わずと知れた事実でもあり、誤解でもあると思います。確かに洋服と比べると一時に出ていく金額は高いですが、その一時に出ていった金額をどのぐらいのスパンで回収していくか(何回ぐらい着るか?)を考えると世代を超えて着ていけるので、費用対効果は高い衣服と言えると思います。

そして、一時にお金を出すのが誰か?という点ですが、母親やお祖母さんが以前買ったものであれば、自分自身は出す必要がないというのが盲点なのです。こう考えると、いつ着るか分からない新しいワンピースやパンプス、バッグを新調するよりもリーズナブルにすむ可能性が高いという事なのです。

実家にある着物を活用する為にはどうしたら良いの?

ご両親が着物好きの方もいらっしゃれば、分からないけれどタンスの中に眠っているというご家庭もあると思います。弊社も着物の引継ぎやお手入れを多く承っているので、よくそのようなご相談を頂きます。中には、タンスを開けるのが怖いので一緒にお願いできませんか?というお願いもある程です。そんな着物の事を教えてくれる「人」が居れば、次の着物は大変というイメージはなくなっていくと思います。

タンスの中を開けたその後は、どんな事がお願い出来るの?

弊社が行っているサービスで説明すると、ご自身で行う場合の参考にもなると思いますので、ここからはサービス内容に沿ってご説明致します。

タンスを空けるその前に。

出来れば、窓を開け喚起ができる状態にして下さい。あと長年空けていないタンスにはカビ菌がいる場合がございますので、マスクの着用をしましょう。

タンスを空けたら種類ごとに並べ直そう

着物に礼装系とおしゃれ着系に大きく分ける事ができますので、とりあえずは大まかな二つの種類に分けてみましょう。この時に、中に着る襦袢も白のモノは礼装系に色付きのモノはひとまずおしゃれ着系に分けておくと良いでしょう。また、着付に必要な小物等は別にしておくと後で仕訳ける時に便利です。

用途ごとに分別してみよう

着物には格というものがあり、黒留袖・色留袖・訪問着・附下・色無地・小紋など着物の種類によって着ていける場所が変わりますので、まずは分かりやすい礼装系から分別をしていきます。出来ればこの際に、スマホで柄が分かるような写真を撮っておくと後でコーディネートをする際に便利です。またおしゃれ着の方は、礼装という事であれば必要ないと思いますのでここでは割愛させて頂きます。

着物の分類が終わったら、帯の分類をしてみよう。

帯の分類は、大きく分けると袋帯と名古屋帯、それと半巾帯に分けられますが今回は袋帯と名古屋帯が中心になります。また、これも先程の着物と同様に礼装系とおしゃれ着系に分けられます。ポイントとしては金が使ってあるか?が一つの見分け方のポイントになります。細かく言うと色々とありますが、まずはそのポイントだけに絞って分けていくと仕分けはしやすいと思います。

次は、着物と襦袢を計ってみましょう。

ここではひとまず、裄(肩から腕の長さ)の部分をはかる事をしてみましょう。自身の寸法に合わせる前に、以前どの襦袢と合わせて着ていたのかを知る為に行います。これは着物を購入した店や時期によってサイズが様々仕立ててある可能性があるからです。また、サイズが違った場合に、近いものがあればリサイズする時にも安くなる可能性があるので、このポイントは外さないようにしましょう。はかり方は単純です。

①着物と襦袢を裏返し(柄が表になるように)置きます。
②着物の衿元の中心に襦袢の衿元の中心を合わせます。
③着物の肩幅と襦袢の肩幅が一緒かを調べます
④そのままの状態で、着物の袖巾と襦袢の袖巾が合っているかを調べます。

③④が合っていれば、その着物に合っている襦袢という事になりますが、③が違うと、女性の場合袖口から襦袢が出てきてしまいますので、仕立て替えが必要になります。1枚1枚やると大変な場合は、プロに依頼するというのも手だと思います。こちらについては料金がかかる店もあれば、断られるケースもあるのでご注意下さい。

簡易的に着物が自分に合うかを見る

あくまで簡易的な手法ですが、何点かのポイントで見ていきます。

① 裄があるかをみる

裄を見る時は、着物を羽織り前で簡単に合わせて見た際に、袖先が手のぐりぐり(関節)あたりまで来ているかを確認します。ぐりぐりよりも2~3㎝ぐらい短いのはOKですが、これがぐりぐりを2~3㎝超えるとせっかくの着物がダボっとした印象になるので袖を仕立て直した方が良いと思います。

② 着丈をみる

着丈は同じように前で合わせた際に、裾部分に15cm~20cm程度余裕があれば概ね大丈夫だと思います。しかし、それ以上になったり、それ以下になった場合は相談が必要です。

③ 身幅を見る

身幅は衿先を持って、身体の正面で合わせます。この時に着物の背面がしっかりと背中についているのが重要です。正面で合わせた右の衿先(右手)を左の腰骨より少し上に重ねるように体に巻き付けます。続いて、左の衿先(左手)を同様に右の腰骨より少し上に重ねるように体に巻き付けます。左手が右の腰骨まで到達しないと、身幅が包まれていないという事になり仕立て替えが必要になります。若干の差であれば着付で対処する事もできるかと思いますので、そこは着付をして頂く方やプロにご相談頂くと良いと思います。

小物が揃っているかを確認する

帯締めと帯揚げはおしゃれなポイントの一つなので、複数ある方がコーディネートにとっては良いと思います。その他の小物は以下のとおりです。

着物スリップ(肌着・裾除け)/足袋/帯枕/帯板/腰紐4本/伊達締め2本

タオル等も着付に必要ではありますが、実際に着る時に準備すれば大丈夫です。

以上が着物の準備になります。

仕分けが終わったら、次はコーディネートです。

40代からはすっきりした印象の清潔感を出していくのが王道だと思います。そんなコーディネートを可能にするのが、無地の場所を活かし、淡い色はワントーンに濃い色には柔らかい色味の帯を合わせるコーディネートです。

淡い色の落ち着いた附下と同系色の袋帯のコーディネート

柄を少な目、もしくは柄の色が淡くワントーンに見えるような附下や訪問着を選ぶ事で全体的な印象を柔らかく控えめにします。また、帯・帯締め・帯揚げもワントーンにする事で清潔感を表現できるようなコーディネートになります。このような場合は重ね衿等をしないのがポイントになります。

印象の強い濃い色の訪問着と淡い色の袋帯のコーディネート

濃い色はどちらかというと迫力が出てしまう色です。また柄が多くなるとその印象も更に強くなってしまいます。その場合は、できるだけ淡い印象の帯を持ってくると少し柔らかなコーディネートになると思います。その際に、帯締めを着物の色と同系色を選ぶと、そちらに視線が行く為、全体の印象を緩和する効果も得られると思います。

オーソドックスに言うと、このような感じになりますが着物や帯には様々な種類がありますので、仕訳けた時に見てきた着用機会を参考にしながら、コーディネートを楽しんでみた下さい。

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